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ろんだん佐賀 2 縁こそすべて

 仏教は、自我を否定し,「縁」こそすべてと説く。地縁血縁という言葉がある。かつて、地域(ムラ)と家族(イエ)という共同性の中で人は生きてきた。前回、ムラ(地縁)の崩壊について書いた。今回はイエ(伝統的家族制度=血縁)が崩壊している現実を指摘する。
 昨年10月行われた国勢調査の速報が、自治体レベルで公表され始めた。佐賀県も昨年12月末、第一次速報を発表した。それによると、佐賀県も世帯の平均人数が3を切った。2・88人だ。10年調査では、まだ最終報告の数字が出ていない。05年全国調査で、家族の崩壊を検証する。世帯構成人数で一番多いのが、2人世帯28・2%、次いで単独世帯24・6%。この二つで半数を超える。平均で2・55人だ。未婚率の上昇も止まらない。同調査で30代前半男性の未婚率は、47・1%、同後半で30・0%、80年代からじりじり増加している。国立社会保障人口問題研究所は「現在30歳の未婚女性の半分、35歳未満の約7割が、生涯結婚せず未婚のまま一生を終える」と推定し、さらに「女性の生涯未婚率は、近い将来15%を超え、場合によっては2割を超すことも十分現実的。5人に一人は一生独身という社会がおとずれる」と分析する。離婚率もじわじわと上昇を続けている。厚生労働省の人口動態統計(09年度)によると、婚姻数が約71万組、離婚数が25万組、乱暴な表現になるが、実に夫婦のうち三分の一が離婚しているということになる。「無縁社会」「シングル家族」到来の現実だ。
 三世代同居も大幅に少なくなった。同省の国民生活基礎調査(05年)によると、全世帯の9・1%しかない。その代わりに単独世帯が年々増殖している。伝統的家族の特徴である「家名」「家産」の同一性の保持などとうてい困難になり、ましてや「おふくろの味」など「家庭内の伝承」が、幻想に過ぎなくなっている。
 釈迦は、人生を「苦」と説いた。「生老病死」の四苦である。かつて、人生の実相=苦しみすべてが、家庭内にあった。家庭内で出産し(生=生まれる)、老い、病み、そして死んだ。家族は、これららの苦しみを間近にし、生死,そして命のあり方を学んだ。しかし現代、これらはすべて家庭から出て行った。産院で産み、老人施設で老いを過ごし、病院で病を治し、そして死ぬ。葬儀までも、斎場で行われる。産みの苦しみも、老いや病の苦しみ、そして死苦も家庭から追放された。縮小した家族は、苦を共有できる場ではなくなった。「四苦のアウトソーシング」という事態が完成した。(昨今の殺人など、凶悪犯罪の増加は、幼少時に人生の実相=苦をしらずに育った世代の増加も関係しているのではないか。)そしてそのすべてが税金・私有財産=貨幣で決済される。縁とは、本来、金銭で買えるものではない。しかし、現代家族は、縁までも金で決済しようとしているのではないか。
 縁の復活はないのか。筆者は、各種の儀礼こそ、縁再生の最重要要素だと考える。正月やお盆に、縮小する世帯を超えて、家族やかつて家族であったものが再会し、一つの食卓を囲む。結婚や葬送の儀礼もそうだ。また村祭りで、地域の成員が一堂に会し、時には酒を酌み交わず。筆者は、かつての大家族、つきあいが複雑な村の復活を願っているのではない。縁の保持こそ、縮小する家族、崩壊する地域社会の中で重要だと思う。

| ろんだん佐賀 | 11:12 AM | comments (0) | trackback (0) |

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