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もう一つの「他界」

 世界十数カ国の言語に翻訳され、数千万人の読者がいるという世界的な作家村上春樹、これまで何度もノーベル文学賞の候補としてあげられた。その父村上千秋さん(08年8月、90歳で逝去)が、かつて京都市蹴上の安養寺に所属した西山浄土宗の僧侶であったことは、ほとんど知られていない◆自らの家族のことについて、ほとんど公にしない村上春樹だが、09年イスラエルの文学賞エルサレム賞受賞スピーチでで初めて父のことを明らかにした。「私の父は(中略)教師を引退して、たまに僧侶の仕事をしていました。」「子どもの頃、父が毎朝食事の前に、自宅の小さな仏壇の前で深い祈りを捧げているのを見て育ちました」「仏壇に向かう父の後ろ姿を見ていると、父の周りに死の影が漂うのが見えるような気がしました。そして父は、私がけっして知りえることのなかった記憶を抱いて逝きました」村上の小説には、様々な場面で「異界」が出現する。初期の長編『羊をめぐる冒険』に始まって、『アフターダーク』『海辺のカフカ』などでも異界がないと物語が成立しない。『スプートニクの恋人』では「ドッペルゲンガー」という異界の幻視が描かれ、近作『1Q84』では全編「二つの月」がある異界で物語は進行する◆西山浄土宗も浄土宗もいずれも法然上人を祖とし、念仏をいただき、西方浄土への往生という他界観を持っている。此岸と彼岸、この世とあの世、濁世と極楽、浄土教の世界観はパラレルな構造を持ち、それなくしてはその教理大系は崩壊する。村上ワールドに頻出する異界は、ついに知り得なかった父親の中国での生と死の記憶、さらには僧侶としての他界観と密接に関連しているのではないか。幼い頃から仏壇の前で念仏を称える父親を見て育っているはずだろうから。(K)(浄土宗出版刊・浄土宗新聞平成25年2月号一面コラム鐸声)

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